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VOL.8 観葉植物で二酸化炭素濃度が減少 個人でも力になれる地球温暖化対策

こちらでは「植物美容道」の基礎知識、お手入れの基本をコラムでご紹介致します。今回のテーマは「観葉植物で環境対策」です。

Contents

温暖化対策とカーボンニュートラル

地球温暖化の主な原因となっている温室効果ガス。
なかでも二酸化炭素がその大半を占めていることは、ご存知の方も多いと多いでしょう。その理由に、世界各国で、全世界で二酸化炭素排出量の削減を目指し様々な活動が行われています。
では、二酸化炭素を減らす話と同じように、よく耳にするカーボンニュートラル。今回は、そちらをテーマに取り上げました。
2020年10月、日本政府は2050年までに「カーボンニュートラル」、つまり日本の温室効果ガスの排出量を全体としてゼロにする、脱炭素社会を目指すことを宣言しました。
まず温室効果ガスとは、二酸化炭素のほかに、メタン、一酸化炭素、フロンガス(ハイドロフルオロカーボン類・パーフルオロカーボン類・六フッ化硫黄・三フッ化窒素)があります。
これらの温室効果ガスを、完全にゼロにすることは難しい。
そこで排出せざるをえなかった分は、「吸収」もしくは「除去」することで、差し引きゼロを目指しましょう、というのが、カーボンニュートラルがもつ意味です。

植林という取り組み

カーボンニュートラル、直訳すると炭素中立。
温室効果ガスの大半を占める二酸化炭素で言うなら、排出した二酸化炭素と同じ量の吸収や削減をすることで、二酸化炭素を増やさない、排出量を実質ゼロにする。
その取り組みはさまざまな方法で行われ、その1つが「植林」です。
つまり二酸化炭素の排出量から、植林などの吸収量を差し引いて、実質的にゼロにする。
森林が吸収源となるので、植林で増やそうというわけです。
なぜカーボンニュートラルの取り組みに「植林」が適しているのか。
その効果を知るために、まず植物の光合成について確認しましょう。
植物は太陽などの光が葉の部分(葉緑体)に当たると、根から吸い上げた水と、葉の裏にある気孔から吸収した二酸化炭素を材料にして、でんぷんと酸素をつくり、酸素は排出されます。

森林1本1本の樹木も二酸化炭素を吸収し、酸素を発生させながら炭素を蓄え、生長、健康を維持するために光合成を行っています。
また植物は光合成のほかに、呼吸を行っています。
呼吸も葉の裏にある気孔から酸素を取り入れて、二酸化炭素を出しています。
また光合成は、高温過ぎると反応できなくなるという特徴があります。
ここで気になるニュースがインターネットに掲載されていたので、一部抜粋してご紹介します。

森林のCO2吸収能力について

光合成はある一定の温度を超える、つまり高温過ぎると反応できなくなる。
呼吸は、温度が高ければ高いほど増加し低下しない。
光合成の能力が落ちて呼吸量が増すと、二酸化炭素の吸収より排出する量が多くなる温度がある。
その温度こそ、地球温暖化による高温なのです。
このように森林の二酸化炭素吸収は、必ず効果が出るとは限らないという(インターネット)情報を多く目にします。
が、カーボンニュートラルに積極的に取り組んでいる企業も多く、その活動を知ること、関心を持つことが対策の第一歩になるはずです。

観葉植物でCО2削減は可能?

地球温暖化対策は、次世代を担う子供たちの将来を考えると、無関心ではいられなくなります。植林のようなレベルではなく、もっと身近で個人で出来ることはないか…。
そこで非常に参考になるのが「室内植物があなたを救う(ソン・キチョル著)」です。二酸化炭素を吸収する植物は存在すること。
ではどんな観葉植物がCО2を削減するのか。
その実験を行うためには条件があり、また植物の特性で昼と夜の活動、光合成の時間帯が異なるなど、ただ植物を部屋に置けばいいわけではありません。

現在、屋内植物アドバイザー協会が、親しまれている5種類の植物を専門機関に実験を依頼しており、結果によって「植物美容道」プロジェクトでご提案させて頂くことを検討しております。
あらためてご報告と導入方法をご紹介できればと、結果を心待ちにしているところです。