植物と美容

vol.6 心の不安を観葉植物で払拭 森林にいるようなリラックス感覚とは

こちらでは「植物美容道」の基礎知識、お手入れの基本をコラムでご紹介致します。今回のテーマは「植物の効果を調査」です。

Contents

植物の効果は本当?

観葉植物に興味がなかった人が、部屋にグリーンを飾るようになったと、情報番組でたびたび取り沙汰される今日。
コロナ禍のような環境の変化や新生活のスタート時期は、緊張と不安を抱えるもの。観葉植物に手を伸ばしたのは、癒しを求めると同時に、部屋をおしゃれにしようという前向きな気持ちのあらわれです。
それはまさに植物美容道が提案する、生活向上効果の1つということに。
でもそれは真実なのか…すこし疑問も生まれたので、今回解明することにしました。

プラセボ効果と言われる理由

突然ですが、「プラセボ効果」とか「プラシーボ効果」という言葉を聞いたことがありますか? 例えば、見た目は薬でも薬の成分は入っていない。
プラセボとは偽薬。それでも本人が効き目があると思い込んで使うと、効果を感じることがあります。そのメカニズムは専門分野で研究されているものの、プラセボ鎮痛効果の作用機序に迫ることはできていないそう。

薬以外では、美容界では化粧品にもプラセボ効果があると言われ、ただの水でも保湿用の化粧水と思って使うと効果を感じたり、口紅を塗るだけで元気になれる人もいる。これもプラセボ効果です。
なぜこの話をしているのかと言うと、新学期、新入社、引っ越し、転勤など、新生活がスタートすると、楽しみよりも不安や緊張で、何かにすがりたいとか頼りたくなるものです。
願いや思い込みでも効果を感じられるプラセボ効果は、新生活の不安な思いを軽減してくれるでしょう。では観葉植物はどうでしょうか。

私たちにどんな影響があるの?

観葉植物を部屋に飾ったら気分が明るくなったり、植物の水やりに癒される、そんな経験ありませんか?
植物にはその生態に基づいた働きによって、私たちに効果的に作用するものがあります。その効果は知られているだけで6つありますが、こちらでは人の健康と環境に作用する効果を3つ、理由と合わせてご紹介します。

●視覚疲労緩和効果
植物に多い「緑色」は、視覚を休める時に効果的な色であること。
●リラックス効果
植物が放出する「フィトンチッド」は、森林にいる時と同じ、森林浴効果を感じることができる成分であること。
●空気清浄効果
植物は光合成の時、二酸化炭素と同時にホルムアルデヒドやアセトンなどを吸着、分解。有害物質の除去効果があること。

以上の3つは、植物が人にもたらす代表的な効果としてよく紹介されています。つまり観葉植物はプラセボ効果ではないこと。
もし人工観葉植物で癒しの効果を感じられたら、そう言えるのかもしれませんね。ちなみに森にいるような…。想像しただけで新鮮な気持ちになり、緑の香りまでイメージ出来る。観葉植物をたくさん配置することが可能であれば、そんな楽しみ方、リラックス方法もあるのですね。

観葉植物選びのコツ

観葉植物にはたくさんの種類があります。
実際に購入しようと選んでいるうちに、迷って決められなくなることも珍しくありません。
なかなか決められない時のコツはこちら。
観葉植物を部屋のどこに置くかを決める。
好きと思う観葉植物、直感で決めたものに縁がある。葉の大きさや形、観葉植物の全体の造形をパッと見て、これがいい!と思ったものに縁があり、癒されたり心地よさを感じられる存在になります。

面倒に感じる時こそ植物と向き合って

皆さんが「観葉植物が欲しい。家に置きたい。」という気持ちを持っていたら、それは前向きな心があると言えます。
なぜなら観葉植物と過ごすということは、今日、明日、そして未来を築いていくことだから。
水やりが楽しい、日に当てると喜んでいるみたいと、最初は新鮮さを覚えるでしょう。しかし日常生活を送っていると、私たち自身が加齢や季節の変化、人間関係などで心身が疲れ、観葉植物のお手入れが面倒になることもあります。
ストレスを感じているとは、脳が疲れている

そんな時こそ植物と向き合ってください。
青々とした葉やしなやかな茎を見ると、自然の美しさに心を動かされたりしますよ。

脳から快楽ホルモンを分泌

私たちは目で見た情報が非常に大きく、「快・不快」を判断するのは脳だということ。脳が瞬時に判断し、感情はその働きによる結果だとか。
また脳と言えば、情報伝達物質ドーパミンは、幸せホルモンとか快楽ホルモンと呼ばれ、

  • 自分の好きなことをする
  • 誰かにほめられる
  • 新しいことに挑戦してみる、
  • 毎日目標を立てて達成する

このような行動によって分泌されます。その量が増えると物事をポジティブに、そして意欲的になるそうです。
好きな観葉植物を部屋に置く。毎日朝と夜、植物を観察する。
観葉植物はドーパミンを増やしてポジティブにしてくれる、私たちの心を前向きにしてくれる効果に大きな期待が持てます。